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「最終考察うみねこのなく頃に散」感想

2011/04/16 | 日記07th作品
KEIYAさんの「最終考察うみねこのなく頃に散 Answer to the golden witch Episode5-8」読了しました。
最終考察うみねこのなく頃にの紹介/レビューはこちらへ(「ひぐらしのなく頃に」「うみねこのなく頃に」関連物 詳細捕捉)

 サイトで一度拝見していた文章もありますが、サイトだと目が疲れて読みづらいので、本でゆっくり読めるのがとてもありがたいです。
 読み始める前にEpisode8まできっちりプレイして自分なりに考えたことをふまえて、そのうえにKEIYAさんの視点を加えるというスタンスで臨んだわけですが、その意味ではかなり満足しました。

 大枠の動機や主犯、作品としてのメッセージの部分はEP6~EP7で語られ、自分で読み取ったものと大差ありません。
 ひとつひとつの「犯行」は、その主犯を軸にすえて「黄金の魔法」(インゴットを見せて買収)を使うと、共犯になりそうな人はしぼられてきます(私がわかったのはそのへんまでですが)。
 この本ではそれら個別のトリックについてもかなり丁寧に掘り下げてあるので、EP8だけでは物語の全貌をつかみきれていない方のサポートとしてかなり有効だと思います。自分もかなりサポートしていただきました。



以下、原作Episode8までと最終考察本のKEIYAさんの説について記述(ネタバレ)がありますので注意!
 


 「ネタバレを見てしまった」防止のためかなり行間あけています。
 閲覧される場合は、下にスクロールしてください。
  































































【本文への感想/自分の解釈などなど】

 自分には、ゲーム盤の上の世界をとりまく世界の階層構造、嘉音のコマとしての特性など、かなり面白く読ませていただきました。
 世界の構造については、P247あたりから全EPを通した形で説明されていますが、これはそのまま結論としてもいいのではないかと思えます。私達のいる現実→「うみねこのなく頃に」の作中現実→ここから作中作(ボトメor偽書)「メタ世界」→「ゲーム盤」 と4つの階層があるという説ですが、自分は作中現実とメタ世界を混同して迷っていたので、ここを切り分けるという案には納得。
 自分のEP8感想で、主人公へのメッセージ、と描きましたが、それと同時に、EP8のエンディングをふまえて、EP2~4は戦人の考え方と葛藤を描いたもの、EP5~8は葛藤のなかからベアトの真実を掴んだ戦人のベアトへのメッセージにもなっているのだと思えます。ここはすんなり読めた部分。

 嘉音については、ゲーム盤を作った作中現実の人物(=ヤス)が自分を表したゲーム盤のコマの一つ、という解釈だそうです。ゲーム盤上のヤスのコマは「紗音」と「嘉音」と、あとEP1~4の「ベアトリーチェ」ということになります。コマとしては別々だから同時に登場させることもできる。
 同じように、作中現実の熊沢→ゲーム盤の「熊沢」「ワルギリア」として、源次→「源次」「ロノウェ」として、戦人→「戦人」として、金蔵→「金蔵」として、夏妃→「夏妃」として盤上のコマが存在するわけです。
 が、ヤスのコマは3つもあるうえに、嘉音はミステリー部分にかかわっているのに「人間」にありえない特殊な動き(一定条件を満たすと消滅)をするという・・・。EP6までを見て同一人物説を採用するにしてはかなり苦しいし、どう考えられているのか興味ぶかかったのですが、KEIYAさんの説明は面白いと思いました。が、やっぱりヤスの「俺ルール」全開だよなあ・・・そこまで考察が及ばなかったのは悔しいですが、でもちょっと自分に都合よすぎるルール満載だなとは思います。


 で、紗音が主犯、嘉音・源次や買収された親族の誰かが従犯となって「ゲーム盤上の」事件が進行していきます。ゲーム盤上の物語は少なくともEP1はヤスの作品。八城十八作の偽書もふくめ、ゲーム盤上の事件は全て作中作、ヤスの計画または十八のなかの「戦人の記憶」をもとにつくられた物語ということになります。

 ゲーム盤をあやつる作中現実で「ヤス」が実際に殺戮を行ったかどうかはわかりません。爆弾をセットしたり、黄金をちらつかせたりはしただろうな、そしてなんらかの事件がおこる引き金を引く役にはなっただろうな、とは推測されます。自分は、「作中現実」の事件はEP7のお茶会で表現されたものでおそらく間違いないと思っています。絵羽が生き残り、戦人の行方がわからないまま終わる、一番筋の通った説です。竜騎士さんが、直接的にではなくても答えとなるものを表現しているのであれば、やはりこれがあてはまるのではないかと。


 あとは物語の解釈ですが、大枠は自分でも読み取れていたので、あとは細部を確認するような読み方になりました。
 ヤスはたしかに視野狭いし、どうしてこうなった!と思うし、自分に理解できない行動思考の飛躍っぷりではあるんですけど、だからといって「キ○ガイ」とか「メ○ヘラ」と一言で片付ける(=思考停止)はしてはならないことだと思います。自分と異なる考え方の人間なんてごまんといて、その理解できない発想を或る程度わかろうとする努力がいるんじゃないでしょうか。「どうしてこうなった???」と気にしだしてはじめて見えてくる何かがあるのだと思います。わからないなりに少しでも理解しようとしないと、永久にその人の動機・想いはわからない。殺人事件やその教唆に至ったその考えに賛同や肯定はできませんが、あーそんなふうに考えちゃったのね、だめじゃん、ということはできる。
 戦人は6年前のヤスにとって数少ない、本当に大切な存在だったのだと想像するのは難しくありません。ヤスが戦人を大切に思うほど、戦人はヤスを大切に思っていなかったということだったのだと思います。戦人にとってのヤスは島に行くと出会える使用人のひとりでしかないわけで、戦人が悪いわけではないんですけど、配慮の足らない言動だったかな、と。そこがヤスにとっては悲しい食い違いであり、今回の「ゲーム」の動機につながっていくのでしょう。(でもあきらめて譲治とうまくいってるんだったらわざわざ蒸し返さなくてもと思うんだよな・・・)戦人もEP4とEP5のあいだでなにか気付くものがあったと思います。この変わりようはあまりに唐突だったので、自分でも吃驚ですが。



 うみねこではヤスと戦人の関係に限らす、金蔵と子供たち、楼座と真里亞、縁寿をとりまく環境など、全体にそういった「互いに大切に思うものへの食い違い」が表現されていると感じます。
 現実をみないまま魔法にどっぷりってのもそう。真里亞も、縁寿も、自分の世界を大切にするあまり、周りから浮きまくっていたわけです。自分の想いを大切にするのと同じように、周囲の、相手がたの想いに気付いてほしいと思います。戦人がヤスの想いに気付くのは「作中現実では間に合わなかった」んですが、気付くことで状況は変わります。
 お互いにうまくやっていこうとしているのにうまくいかない、でもそこに込められた相手の想いに気付くことができていたら・・・。手品エンドは、それを否定したまま終わるエンディングだと思います。魔法エンドの縁寿は、現実の未来へ歩き出します。どんな歩き方でも未来へ歩き出すならば応援します。




【巻末インタビューについての感想というかつっこみ】

 同じことを何度も語っているというのは感じていましたが、そこから作中現実のヤスの存在に気付くことができてなかったのが自分です。
EP6で同一説がでたときはあれ?あれれれ?な状態でした。EP8まで読んでテーマや犯人や動機には気付いても事件ごとのトリックにまでは至ってませんでした。テーマというか見せたかったものというのはある程度受け取れているのではないかと思います。
ネットで見た色々な方の考察も「うんうん」とか「えー」とか思いながら楽しませていただきました。

 作品の世界描写やトリックへのネタバレがあるんですけど・・・ここで語るぐらいなら作品で語ってください・・・。

 バトル描写はおまけと思って読んでたのですが。そっか、ミステリとして読まなかったらバトルがメインだったのか・・・・・・それは全く気付かなかった。
バトルは、罪滅し編のレナと圭一のや、EP3のベアトとワルギリアのは迫力もあったし場面展開がめまぐるしくて面白かったんですけど。EP8のは山羊がおしよせてそれを防ぐ!がえんえん続いて、画面も単調で正直だるかったです。
EP8の感想で後半の記述が少ないのは、あまり記憶に残ってないから。EP8の前半とエンディングは印象深かったのですが。

 さいごに。
 「うみねこ」は世界そのもののルールに挑ませる物語で、たしかに辛口カレーな話だと思います。
 でも、これだけ商業作品をだして多くの人をまきこんだ状態で「激辛カレー通の隠れ家的店」と言いきってしまうのはどうかと。
 もちろん作品を全く見ずにネタバレだけ見て非難するような人はいるでしょう。でもそれ以上に多くの人が純粋に作品に挑み、作品を楽しまれていると思います。そして、その「辛口カレー」の美味しさをより多くの人に伝えようと、同人・商業問わず多くの方が尽力されています。KEIYAさんの考察本もそのひとつ、「辛口カレー」をより多くの方に美味しく食べていただくためのふりかけ/トッピング的な存在だと思います(そのおかげで自分も含め多くの人が、その美味しさを味わえるようになった)。

 見てほしい人だけのための作品なら最初から商業展開せずに、同人ゲームだけですればよいと思うのですがいかがでしょうか。



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